今頃気付くなといわれそうですが、フィジカルコンピューティングなるものの波が起こっているんですね。 Gainerとか、Arduinoとか。Flash でプログラミング出来たり、ロボカップジュニアで使えそうなセンサーも供給されていたり、なかなか面白そうです。
古典的名書「Hackers」でも MIT の鉄道模型クラブでのコンピュータ制御がハッキング(というかコンピューティングを目的としたコンピュータ使用というか)の始まりとして記述されています。つまり、コンピュータと物理的世界との密接で多様な関わりが趣味的コンピューティング初期から既に重要であったわけであり、フィジカルコンピューティングは先祖帰りとも言えるムーブメントだと思います。これは日本国内も同じで、TK-80 や LKIT-16 と言った初期のパーソナルボードコンピュータの頃はソフトウェア・ハードウェア・電子技術は切り離せない領域でした。私の経験のなかでも学研電子ブロックと初期のパーソナルボードコンピュータは全く連続した存在です。
今日のロボティクスへの注目もある意味それらの集大成であると言えます。(メカトロとかセンサーとか画像処理とか、さらに広範囲な技術を包含していますが)
また、こういった複合的な技術や物理的要素のすり合わせによって1つの完成形を作るのは、まさに日本人のお家芸のはずです。
Gainer、Arduino や LEGO の RCX・NXT はプラットフォームとしてとても良く出来ていると思いますし、日本人が何故こういったものを生み出せて行けないかについて忸怩たる思いがあります。でも、日本人のお家芸(能力)が発揮できる領域はそのようなプラットフォーム化とは違う領域であるように思います。それをどのように形式知にして(形式知にしない!!!という選択肢もあるかも知れませんが)次世代に伝えていくのかについての方法論と教育の「場」の不在が最も大きな問題のように感じます。もちろん、ロボカップジュニアはまさにそれに相応しい「場」であると思ってやっているわけですが。
2009年03月14日
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Gainer は日本発なんですね。よく調べもせず書き込んでしまいました。まつもとゆきひろさんの Ruby をはじめ、世界に通用する日本発の開発プラットフォームが増えています。
欧米:プラットフォーム、日本:アプリケーション、という考え方自体がステレオタイプであり、既に日本人がそれを打破しつつあることに気付くべきでした。目から鱗です。