AirTag が届いたので早速自転車盗難対策観点でのレビューです。
私はこちらの記事に買いたように Tile Pro を 2 年間くらいこの用途で使ってきてますので、それとの比較になります。
Tile の結論は、屋外駐輪の盗難検知には役に立たない、Tile 所持者のどんなに強力なネットワークが出来たとしても盗難後の追跡なんて不可能、自転車の屋内保管の空き巣対策としては気休め程度なら有効、でした。そもそもそういう用途ではなく屋内で紛失した大事なものの探索が主な用途。AirTag も似たようなものだろうとは分かってはいましたが、結論から言うと AirTag は Tile と比べるとあらゆる点においてイマイチです。ただし、ハードウェアとしては似たようなものなので今後のアプリの機能アップ次第では Tile を超える可能性はあります。以下、詳細なレビューですが長文なので興味のあるかたはどうぞ。
- お値段
Tile は電池交換の出来ない廉価版の Tile Mate 等いくつかのラインアップがありますが、AirTag とほぼ同じ機能を持つのは Tile Pro。AirTag が Apple Store で\3800、Tile Pro が現在 Amazon で \3900 なのでほぼ同じと言えます。 - 重量
実測値で AirTag が 11g、Tile Pro が 14g なので同等と言えるでしょう。 - 大きさ
AirTag は Tile Pro より小さいです。AirTag はクロモリは無理だけどカーボンならフレーム内のどこかに仕込めるかも、Tile Pro はカーボンでも無理かもねって感じ。 - 屋外での盗難検知
Bluetooth の到達範囲外に出たことを通知する機能は両方ともありません。AirTag は Bluetooth の範囲内にあるか以下のの黄色枠を押さないと分かりません。
Tile は青色枠が Bluetooth の範囲内にある状態。これはリアルタイムに更新されるので、アプリを立ち上げておけば Bluetooth の範囲外に出たことが分かります。Tile のほうが便利ですね。でも盗まれたって分かってもなすすべがないのは同じですが。 - 屋外での盗難追跡と空き巣検知
AirTag はさいたま市の国道17号沿いの自転車小屋にある愛車は 10-30分程度で見つけてもらえました。さすが、iPhone ネットワークは優秀ですね。Tile Pro は数十分〜1時間程度という感じです。この発見頻度は利用者ネットワークの強度に大きく左右されるので、タグ利用者だけでなく iPhone 利用者全員を味方につけている AirTag は田舎ではもっと有利になるはずです。
Tile は以下の緑色枠の住所と地図が、見つけてもらうと自動的に更新されます。AirTagは赤枠のスイッチを入れると見つけてもらうと一回だけ通知が来て終わり。
これも Tile のほうが便利。
尚、使用者ネットワークの Bluetooth の到達距離に入ると更新なので、住所や地図の精度は市街地だと建物が特定出来ない程度のもの。以下は AirTag の通知。
盗難追跡は現実的ではなく、空き巣検知は気休め程度にはなるレベルです。 - 紛失モード
これは AirTag にだけある機能。
だけど、かなり首を傾げる機能ではあります。紛失モードにしておくと、見つけた誰かさんが iPhone を傾げると僕が設定した携帯番号とメッセージが見えるらしい。屋外で AirTag がぶら下がっている財布や鍵を見つけたとして、iPhone を傾げることはするかもだけど携帯番号に電話なんて僕は絶対しないですね。何かの詐欺かも知れないし。そんなことするより警察に届けます。警察に言ったら電話してくれるかも、その程度の意味しかなさそう。 - 屋内での探索
AirTag は UWB が使える iPhone 11 以降でないと AR での探索が出来ず、iPhone XS の私は音を鳴らすことしか出来ません。
Tile はこのように電波強度の表示が出来るので、距離を図りながら探すことが出来て AirTag より便利。音も AirTag は固定ですが、Tile は複数から選べます。