2018年11月16日

シマノの低グレードコンポのブレーキが効かない理由

シマノの低グレードコンポのブレーキが効かないのって、ずっと疑問に思ってました。「うちの車は軽だからブレーキ効かなくて危ないんだよ」ってあり得ないですよね。「フィーリングの良し悪し」とか「ダウンヒルで80km/h出しててもピタリと止まる」とかなら分かるんですよ。後者なんてプロのレースしか関係ないですからね。でも「効く」「効かない」は安全に関わる問題。

DEFY3 は Claris 中心だけどブレーキキャリパーだけはアルテグラ。
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EMONDA SL は 105(5800)中心だけど、それでもブレーキが効かなくてキャリパーをアルテグラに替えてます。
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特に女性だとか僕みたいに握力のない男性で低グレードコンポのブレーキだけをグレードアップしている人は多いはず。

てっきりブレーキアーチの剛性とか出来の問題だと思ってましたが、やまめの学校で「それはブレーキの問題だけではなくて STI レバーの問題だ」と聞いて眼から鱗が。古いタイプや低グレードコンポの STI はブラケットを持ったときに4本指でブレーキをかける前提なのが、最近のレバーは1本指や2本指でかけるように支点の場所やレバーの形状が変わってきたとのこと。

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左が Claris、右が105(5800)ですが、確かに赤丸の支点の場所が随分違いますよね。作用点との距離を測ってみましたが Claris が約5cm、105が約4cm とはっきり違います。

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左が Claris、右が105(5800)。写真じゃちょっと分かりにくいかも知れませんが、レバーの形状も105は中間が太く握り面がフラットになっています。Claris は先端を握らないと力が入らない、僕は下ハンじゃないと怖くて坂を下れません。105 はレバーの中央でも力が入るので手が小さい僕でもブラケットで大丈夫。下ハン持つのって初心者の方や女性は怖いって方多いようだし、なんか設計方針が逆だとしか言えないですよね。

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別のサイトから拝借してきた写真ですが、105 の STI レバーの変遷です。右から 5600・5700・5800。同じ 105 でも新しいレバーほど赤丸の支点の位置が作用点に近づいていっているのがよく分かりますよね。

好意的に見れば「よく効くように改善されていっている」なんですが、僕はそうは思えないな... ものすごく簡単なことですからね。「よく効くように演出されていっている」としか思えない。
posted by モッパー at 11:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | ロードバイク - ブレーキ
この記事へのコメント
ダブルレバーの頃まで遡った時にはピボットの位置は高い方の位置にありました。これはカンパニョーロとほぼ同じです。そこからSTIに変わるのですが、変速機構をブレーキレバー上部に収めるため、ブレーキ力を犠牲にしてピボット位置を下げました。一方カンパは本体内に変速機構があるためピボット位置はずっと変わっていません。
Posted by かも at 2021年11月21日 14:32
かもさん
なるほど、一旦下げてしまったピボット位置を機構の改良の結果上げていくことに成功していると言うことなんですね。大変参考になります!
Posted by モッパー at 2021年11月21日 15:45
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